マンションと周辺環境のミスマッチ

神戸市のFP、BLPファイナンシャルプランナーズの菊池です。

今日は8月1日。
いつの間にやら8月に・・・
暑いはずです・・・

今日は、不動産に関するご相談をいただいていたお客様のご依頼で不動産調査のために、法務局に行ってきました。

事務所のある兵庫県庁付近から、旧居留地を通り、海の近くにある法務局まで歩きました。

不動産コンサルタント・ファイナンシャルプランナーの住宅購入・不動産投資 『成功の法則』-旧居留地

いつも商船三井ビルディングとNOF神戸海岸ビルの間を通って法務局に向かいます。

古いビルのデザインは落ち着きがあります!

不動産コンサルタント・ファイナンシャルプランナーの住宅購入・不動産投資 『成功の法則』-NOF神戸海岸ビル

NOF神戸海岸ビルは、J-REITの野村不動産オフィスファンド投資法人が所有しているビルで、新しく建てたビルの外側に、古いビルの外壁を利用した建物です。

旧居留地では、遠い昔の雰囲気をできるだけ残すような努力がなされているわけです。

ところが、旧居留地周辺でも、大型のマンションが建築されています。

神戸市の観光資源でもある、旧居留地の街並みのすぐそばにです。

 こういったマンションは、周囲の環境と合っていないと私は思います。

多くの住戸がファミリー向けに分譲されているからです。

 商業地でマンションを開発するのなら、単身者向けであるかDINKS(ディンクス)向けで商品開発するべきと考えます。

 しかし、旧居留地周辺で開発するマンションは、ほとんど65㎡以上のファミリー向けです。

 子供がいるご家庭には、旧居留地周辺は適していません。

商業地であるため、周囲には交通量の多い道路ばかりですし、学校の問題もあります。

 若い夫婦のみであれば、職場と住居が近く便利で適していたとしても、子供ができるとどうでしょうか?

 子供ができたら、子育ての環境を考え、住み替えようと考える人が出てくるのではないでしょうか?

 こういうマンションはいずれ、中古の売り物件が多く出る可能性があります。

 売り物件が同時期にたくさん出ると、そのマンションの中古価格はすぐに下落してしまいます。

 デフレで不動産価格が上がらない状況下であれば、住宅ローンの残債を消すのも難しいかもしれません。
 

 マンション選びでは、自分たちのライフプラン(子供は何人つくりたいのか、子供たちにはどういう教育環境を与えたいのか)と周囲の環境が、合っているのかも重要です。

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半世紀ほど前の古い住宅地図を調べてみる

 不動産調査の必須項目には、土地の土壌汚染に関する項目があります。
サンプル採取やボーリング調査など本格的な調査となると、専門業者にお願いすることになり、費用もかかります。
 

 そこまで本格的に調査する前の段階に、土地履歴調査という調査があります。
過去の住宅地図や航空写真、閉鎖登記簿を調べて、過去の土地の利用状況を確認する調査です。

 古い住宅地図を調べる作業は、誰にでも簡単にできます。
通常、図書館に行けば過去の住宅地図を閲覧することが可能です。
東京の方なら、国会図書館がいいかもしれません。
私は行ったことがないのですが、東京の知人の話では、かなりの量の地図が保管されているようです。

 だいたい半世紀ほど前くらいまでの住宅地図が保管されています。
(1年ごとではなく、数年刻みで間は飛んでいます)

 過去の住宅地図を調べる作業はけっこう楽しい作業です。

 図書館に行く機会があれば、ご自宅付近の古い住宅地図を閲覧してみてください。
半世紀ほど前の住宅地図なら、現在とは大きく変化しているはず。

 半世紀前、ご自宅付近には何があったのか、とても興味深い情報が詰まっています。

なぜ有名建築家の作品では不動産経営が成り立たないのか? 不動産経営とデザイン

先日、20数年ぶりに地方都市のある街に行ってきました。
不動産マーケット調査のためにです。

この街は、バブル期に、有名建築家の設計による商業ビルが何棟も建てられ、テナントにはファッションブランドが多く入居していました。
雑誌やテレビで取り上げられ、ドラマの撮影も行われるなど、それは賑やかな街でした。

20年後の現在・・・

この街にあった有名建築家の作品の何棟かは取り壊されて、新しいビルになっていました。
中には築10年にも満たないうちに建て替えられた建物もありました。

バブル崩壊後、同じことが全国で起こりました。

なぜこういうことが起こるのか?

不動産経営はあくまでも収益性を追求するもの だからです。

建築家による作品は、建物のデザイン性を重視するあまり、賃貸面積を最大に確保できないことが多く、
投資金額に対してのリターンが得られにくいのです。

賃貸面積が少なくなった分、デザインのプレミアムを乗せた賃料にしなくてはなりません。

しかし、景気が良いときには、デザインにプレミアムを支払ってくれるますが、
不景気になるとそのプレミアムを支払う余裕が借り手になくなってしまいます。

景気が悪くなると、家庭でも企業でも固定費削減を行います。
固定費でも真っ先に見直されるのは、見直し効果の大きい賃料です。
借主が最優先するのは、借主の懐具合です。

建築家の起用によりイニシャルコストが高くなると、賃料収入が下がった時のダメージは大きいのです。

不動産経営において、イニシャルコストを抑えることはとても重要です。
かと言って、建物が余っている現在の市場では、デザイン性による競合物件との差別化も必要です。

デザイン性の追求とコストとのバランスがうまく取れているかどうか、計画時に熟慮するべきポイントです。

計画段階で冷静な判断ができないと不動産経営に失敗することになります。

6月に入ってやっと一息つけました

6月に入ってやっと休みが取れそうです!!

年始から約半年、ほとんど休み無しです。

まさに、「貧乏暇なし」という状態・・・

今年に入ってから、ライフプラン作成、投資ポートフォリオに関する提案など、個人のお客様からのご依頼が急に増えました。

個人のお客様からの相談業務は、ファイナンシャルプランナーとして、
最もやりがいを感じる仕事なので、休みを取ろうとも思わなかったのです。

多くの方にご相談のご依頼をいただけて、本当に感謝しております。

しかし、非常に残念に思っていることがあります。

それは、ご相談者の層がどうしても偏ってしまうことです。

ほとんどの方が高年収の方ばかりなのです。

職業ではお医者様の比率が極めて高かったりします。

私が、不動産投資を得意分野としていることも影響しているのかもしれませんが、
かなり高所得者、資産家に偏っています。

高所得者、資産家であれば、お金について真剣に考える機会が多いので当たり前ではあります。

それでも、もっと多くの方にお金について知ってほしいことがあるのです。

それをできるだけ多くの方にお伝えするために、相談料等の価格を低く設定したつもりなのですが、
あまり効果は出ていないようです。

これは、今の私にとって、大きな課題です。
明日は半年ぶりに休める予定なので、じっくり考えてみたいと思います。

東京でのワンルームマンション投資の勧誘がありました

今朝、朝8時50分頃、東京の不動産会社から電話がありました。
「東京のワンルームマンションで家賃が8万円入ってくる物件があるんです、投資しませんか」
ワンルームマンションの営業です。
資料請求してもないのに、なぜか電話番号を知られていました。

これがワンルームマンション販売の基本中の基本、電話営業です。
年収がありそうなターゲットに絞り込まれた名簿を、名簿屋から購入し、
ひたすら電話し続けるのです。
ターゲットになりやすいのは、医者、公務員です。

東京は人口が増えているから安心とか、東京のワンルームマンションがいかに良いか説明を受けているうちに
買ってしまう人がいるのは確かです。
地方在住の方が購入するケースが多いようです。

ワンルームマンション投資の営業は、数十年前から続いています。
過去に多くの方が営業マンにのせられて購入してしまい、大きな損失を出しています。
東京の物件を購入した方も多く、東京だから安心というのは間違っています。

私は今まで、数多くの方から、不動産についてのご相談を受けてきましたが、ワンルームマンション投資の失敗についてのご相談は極めて多いのです。

ワンルームマンションに投資することが悪いわけではありませんが、不動産投資の初心者が、最初に購入する物件としては適しません。

不動産投資の基本を知らずして、こういう物件に手を出すことは、大きな損失につながります。

自分で管理もできないような遠方の物件を買っても、不動産投資のスキルを得ることもできず、
最悪の結果が待っているだけです。

本や雑誌、テレビなどのメディアで提供される不動産投資の情報は、少しゆがんでいます。
不動産投資で成功した人の話ばかりで、人に夢を見させるように作られています。
(最初から不動産販売会社がスポンサーになって作成しているものも多数あります)

不動産投資をこれから始める方は、何から始めるべきか、基本から学ぶことが必要です。
今後、このブログを通して、少しずつ情報提供をさせていただければと思っています。
ただし、基本的なことなので、夢も無ければ、面白くもありませんが・・・

また、不動産投資の初心者の方で、
「何から始めればよいのかわからない」 という方のために、
メールマガジンを発行することにしました。
メールマガジンは当社のHPから登録できますので、ご興味がありましたらぜひ登録してみてください。

→ BLPファイナンシャルプランナーズ事務所 

20代からの不動産投資 焦りは禁物

最近、当事務所では20代の若い相談者が増えています。
その多くが投資についてのご相談です。

特に多いのが不動産投資についてのご相談です。
不動産投資で成功した人の本やロバート・キヨサキの本に影響を受けているようです。

20代の多くの方は、年金は期待できないと認識しています。
マスコミによってネガティブな情報が発信され、不安をあおっていることも影響しているでしょう。
自分たちで将来のためのお金を用意しなければならない、そういう意識を強くお持ちです。
そこで不動産投資という選択になるわけです。

20代から投資に積極的なのは、とても良いことだと私は思います。
今の年金の状況を見る限りでは、将来の支給額に期待は持てないので、自分たちで早い時期から投資によって資産を積み上げ、準備していく必要があります。
不動産投資であれば、長期の安定収入が期待できます。

ただし、注意しなければならないことがあります。
安易に不動産投資を始めないということです。

不動産投資を始める際、一番難しいのは最初に取得する物件選びです。
最初につまづくと、給料から投資物件のローンを支払わなくてはならない状況に陥ったり、住宅ローンが借りられなかったりと、取り返しがつきません。

20代であれば、たくさんの時間があります。
月々の給与からコツコツと積み立てを行い、複利で運用していくと数十年後にはかなりの資産が形成できます。
(預貯金だけでは資産形成は難しいですが・・・)

ある程度の資産が作れたのなら、その一部を頭金にして不動産投資を行えばよいのです。
不動産投資は、お金があればいつでもできるのですから。

不動産投資に焦りは禁物。
正しい知識を得て、自分なりの目標を立てて、そのために必要な資金の準備をしなければなりません。
まずは自己資金となる資産を作ることから始めるべきでしょう。