大阪心斎橋そごうを売却か!?

セブン&アイ・ホールディングスは、大阪市のそごう心斎橋本店を売却する方針だそうです。
そごう心斎橋本店は、2000年に経営破綻したそごう再生の証として、建替えて2005年にオープンしたばかり。
当時、御堂筋にあったそごう本店の建物は、名建築でした。
保存運動も起こっていましたが、そごうは聞き入れず、立派な新しいビルを建てたわけです。
結果的に、巨額な投資を行ったにもかかわらず、そごう心斎橋本店の売上は苦戦。
今回はとうとう売却話がもちあがりました。
売却先は、となりで営業している大丸を持つ、Jフロントリテイリング。
この売買が成立したら、大丸が店舗を大きく広げ、心斎橋で御堂筋沿いという好立地において、圧倒的な店舗面積を確保できます。
(現状の店舗面積)
大丸心斎橋店    約37,000㎡
そごう心斎橋本店  約40,000㎡ 
今、大阪の百貨店市場は大変な開発ラッシュ。
大阪屈指の繁華街、梅田においては、現在、阪急百貨店が大規模なビルに建替えを行っていますし、大阪駅の北側には、三越が入るビルが建築中。
大丸も大阪駅前の店舗で、ビルの増築に伴い売り場面積を広げる予定です。
これに心斎橋での展開を合わせて、大阪市での百貨店戦争を有利に戦えるでしょう。
しかし、売り場ばかり広がっても、大阪の景気は悪化したまま。
この間の好景気も、大阪の中小企業では特に景気がいいなんて話は聞かれなかったような・・・
これだけ悪い景気の大阪で、百貨店が売り場を広げても売上が伸びるものなのでしょうか?

以下、日経新聞の記事から引用

そごう本店、大丸に売却 大阪・心斎橋、セブン&アイが交渉
 そごうと西武百貨店を傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスはそごう心斎橋本店(大阪市)を売却する方針を固め、大丸を傘下に持つJ・フロントリテイリングと交渉に入った。北海道の西武百札幌店と旭川店も百貨店運営から撤退する検討を始めた。長引く百貨店不況を受け、大手百貨店は経営統合し、グループごとに店舗統廃合を進めてきた。ただ最近の消費不振は深刻で、初のメガ百貨店同士の大型店売買に踏み出す。
 セブン&アイは傘下に百貨店事業を担うミレニアムリテイリング(そごう・西武百)を持ち、全国に28店舗ある。メガ百貨店の中では相対的に店舗数が多く、最近の消費不振を受け、主力店を含むリストラに踏み切る。これを受け、全国で百貨店各社の整理が加速する公算が大きい。

菊池 英司
不動産コンサルタント、FPとして主に個別相談、セミナー講師を中心に活動中。 住宅の購入サポート、住宅ローン相談を中心に、個人の所有する不動産、住宅に関するサービスを提供している。空家管理業務を2009年から開始し、早くから空家問題に取り組んでいる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください