先日、築30年を超える分譲マンションにおいて、窓のサッシ交換工事に立会いました。
取り外しが困難な既存のサッシ枠はそのままに、その上に新しい枠を設置しています。
工事にかかった時間は、掃き出し窓2カ所・腰高窓1カ所、各窓に職人さん1名という条件で、2時間もかからない程度で済みました。
古いマンションであろうと、ユニットバスやキッチンの流し台などの水まわり、壁紙や建具などリフォームすればとてもきれいになります。
築年が古いと、構造の問題で、リフォームがうまくできないマンションもありますが、多くはリフォーム費用をかければ、とてもきれいな部屋に生まれ変わることができます。
でも・・・、玄関ドアや窓のサッシが古いままだと、そこが逆に目立ってしまうのです。
以前このマンションでは、ベランダへ出る掃き出し窓では、中桟があって上下2枚のガラスが入っていました。
最近のマンションでは、1枚もののガラスが入り、中桟が無いタイプがほとんど。解放感が違います。
また、中桟のある古い窓では、開け閉めした際、ガラスが微妙に動く音がカタカタと響き、隙間があるのがわかります。
※古い窓だとビード(ゴムパッキン)が劣化していることが原因かもしれません
今の気密性の高いサッシとは性能面で劣ります。
玄関ドアは、築30年以上のマンションでは公団仕様の鉄製の扉を使用しているケースもあります。何度も塗装された扉が古さを強調します。
玄関ドアと窓のサッシは共用部分ですから、あなたが室内をリフォームする際、交換したくても、勝手にはできません。
通常は管理組合で決議し、全体で交換するものです。あなたが思うように手を入れることができない部分なのです。
多くの分譲マンションでは、修繕積立金に余裕が無く、玄関ドアや窓のサッシ交換に費用を充てることができません。
管理組合にお金がないのであれば、せめて、窓のサッシだけでも、専有部分の所有者の負担で交換することを許可してもらえるマンションを選ばなくてはなりません。
将来、玄関扉やサッシ交換をする見込みがない築年の古いマンションを購入してしまうと、取り壊しまでさらに数十年もの間、使用しなくてはならないのかもしれないのですから。
最近では、窓のサッシ交換は専有部分の所有者負担で工事することを、工法や意匠などの条件付きで許可する管理組合も増えてきています。
築年の古いマンションの購入を検討する場合、専有部分の所有者の負担でサッシ交換工事をすることができるのか、それとも管理組合でサッシ交換をする予定があるのか、を確認しておきましょう。