賃貸マンション経営をはじめるときはマーケット調査を!

土地活用、と言ったら賃貸マンション経営というケースが多いかと思います。
オフィスや店舗などに貸せる立地というのは限定されるのに対し、賃貸住宅は、広いエリアで事業が成立するためです。
賃貸マンション経営を考えてみます。
賃貸マンションの経営を検討するときにもっとも重視すべきなのはマーケット調査です。
需要がないところに建設してもだめですし、供給過多で需要とのバランスがとれていないところでもだめです。
通常、一般の地主さん、不動産投資家のみなさんは建設会社、不動産会社によるマーケット調査資料をもとにして判断されると思います。
しかし、建設会社や不動産会社が調査を行った資料は信憑性に欠けると思います。
彼らにとっての利益は、新しい賃貸マンションを建ててもらい請負契約を得ること、新築物件の管理、仲介の仕事を得ることだからです。
調査を専門に行い、その資料の成果物に対してフィーを得る会社による資料であれば信憑性は高いと思われます。
(そういう会社は少ないのですが・・・)
中立的第三者の調査を取得するか、ご自分で調査した内容にもとづいて判断すべきです。
利害関係の一致しないところからのマーケット調査資料を信じて賃貸経営をはじめたところ、
入居者が決まらず、資金繰りまで苦しくなったという人はけっこういるのですが、なぜかそういう情報はあまり出まわりません。
失敗例の情報は本人も話たがらないし、建設会社や不動産会社が話すこともないので表に出てこないのでしょう。
賃貸マンション経営はローリスクだと説明をうけることも多いかもしれませんが、それはひと昔前、日本が高度経済成長期の余韻の中にあったときまでです。
日本の大半の地域が人口減少期に入り、地価、家賃の下落傾向が顕著な時代では、賃貸マンション経営のリスクは高まっているのです。
マーケット調査にもとづき、入居者募集に関する戦略、高齢化社会を見据えた長期的経営戦略などを立てたうえで参入すべきビジネスです。
安易に、勧められたときの良い話ばかりを鵜呑みにせずに、真剣に考えた上で決断しないといけません。
賃貸マンション経営をしている方の大半は、その収益性の低さ、資金繰りに苦悩しているのです。
事前のマーケット調査、これが大きなポイントであることをお忘れなく。
曲げられたマーケット調査情報をもとに判断すると、後々に取り返しがつかなくなるのですから。

菊池 英司
不動産コンサルタント、FPとして主に個別相談、セミナー講師を中心に活動中。 住宅の購入サポート、住宅ローン相談を中心に、個人の所有する不動産、住宅に関するサービスを提供している。空家管理業務を2009年から開始し、早くから空家問題に取り組んでいる。

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