アパート建設大手、積水ハウスと大東建託の決算見込みは・・・

アパート建設の大手、積水ハウスと大東建託の連結決算の見込みが発表になりました。
積水ハウス2009年1月期連結決算の見込み
積水ハウスは前期比83%の減益、連結純利益は100億円。
従来予想の480億円から大幅な下落。
原因は、郊外分譲地などの特別損失350億円の計上と有価証券評価損93億円。
時価評価が大幅に下落しているため仕方ないとは思います。
売上高   1兆5150億円(前期比▲5%)
経常利益     750億円(▲34%)
純利益       100億円(▲83%)
分譲地や分譲マンションの売却が低迷しているため、利益が減少しているもようです。
大東建託2008年4月から12月までの3四半期連結決算
売上高   5984億円(前年同期比76%増)
純利益    103億円(▲20%)
大東建託は、家賃保証制度を一括借り上げにしたために、家賃収入で売上が大幅に増加しているようです。
賃貸物件の建設請負は好調なようで、営業人員を拡大して、そのため販売管理費が増加したもよう。
かなり攻めの経営。
やはり、共済会制度が保険法の見直しによりくずれ、一括借り上げにしたため、よりいっそう利益率の高い請負事業を伸ばさないといけないからでしょうか。
経営破綻するビジネスモデルなだけに、とにかく人が入らなくてもいいから建設工事を請け負い続けるしかないのです。
今日も、人口の少ない地方都市では、営業マンがせっせと地主訪問を繰り返し、必要のない賃貸アパートを建てさせているのです。
大東建託に関しては、今のビジネスモデルに限界を感じます。
どこかで破綻するか、別の収益源を見つけるか。
10年後の未来ではどうなっているのでしょうか?

菊池 英司
不動産コンサルタント、FPとして主に個別相談、セミナー講師を中心に活動中。 住宅の購入サポート、住宅ローン相談を中心に、個人の所有する不動産、住宅に関するサービスを提供している。空家管理業務を2009年から開始し、早くから空家問題に取り組んでいる。