原野商法で取得した山林を相続したらどうすべきか

ときどき、原野商法で山林を買わされた方、その山林を相続された方から、ご相談を受けることがあります。
どうにかして処分できないかと。
結論から言うと、処分は難しく、所有し続けるしかありません。
固定資産税などの保有コストは極めて安く、それほど苦になることはないはずです。
あまり気にしない方がよいです。
いい加減だと思われるかもしれませんが、実際にはどうしようもないのです。
あまり気にし過ぎると、今度は別の詐欺に引っ掛かってしまうかもしれないのです。

もし、その土地を買いたい人がいるので売るのをお手伝いさせてくださいなど、手紙や営業の電話がかかってきたら要注意です。
原野商法に引っ掛かった人は、騙された経験がある人。つまり騙しやすいということになります。
騙す側からすれば、格好のターゲットなのです。

騙す側は、原野商法の対象になった土地を見つけたら、片っ端から謄本を調べ上げ、アプローチをかけてきます。
買いたいと言っている人がいるというのはウソです。
不動産の世界でも常套手段です。
たとえば、「このマンションを買いたい人がいるので売ってください」というチラシが入りますが、ほぼウソです。
売却案件を得るための手段です。
それと同じです。
存在しない買主をでっち上げて、売却のためと言って高額な測量費用や調査費用をふっかけてきます。
原野商法の二次被害として多数報告されているパターンです。

もし原野商法で買わされた土地を保有しているのであれば、googleマップの航空写真でその土地を見てください。
正確な位置はわからないとは思いますが、だいたいこのあたりの山林であると特定はできるでしょう。もし、まわりに家屋が建っているなど、利用者がいるようであれば、売却の可能性はあるかもしれません。
しかし、ほぼ全体が樹木に覆われており、道すらわからないはずです。
そんなところを買う人なんているでしょうか?
いませんよね。

一昔前までは、売れない土地は無い、と不動産業界では言われていました。
しかし、今では売れない土地は多数存在します。
すべての不動産に価値があるというのは、遠い昔の幻想でしかありません。

菊池 英司
不動産コンサルタント、FPとして主に個別相談、セミナー講師を中心に活動中。 住宅の購入サポート、住宅ローン相談を中心に、個人の所有する不動産、住宅に関するサービスを提供している。空家管理業務を2008年から開始し、早くから空家問題に取り組んでいる。