土地持ち企業

活況を呈する日本の不動産市場において、良い物件を購入することは大変難しくなってきました。
そこで、優良不動産を所有する企業の買収という考え方が出てきます。
かつて村上ファンドが阪神電鉄の株式を買い占めていたのも、優良な不動産資産を所有しており、それを有効活用もしくは売却することで多額の利益を得ることができると考えたからです。

企業が昔から所有していた不動産は、簿価と時価との差額は大きく、大きな含み益があります。
売却すると大きな利益が生まれます。
土地を売却し、株価が上昇した後、株式を売却しキャピタルゲインを得ることができます。

どういう企業が優良不動産を持っているのか?
一つの例として日本郵便が挙げられます。
各都市の郵便局本局は、都市の中心、一等地にあります。
面積もかなり広い上に、高層化されていません。
高層化し、郵便局庁舎の上をオフィスやホテルなどにすることで賃料収入が増えます。
再開発すればかなりの優良資産になるはずです。
東京中央郵便局と名古屋中央郵便局名古屋駅前分室は、すでに高層ビルに建て替わっています。
大阪中央郵便局も、仮設庁舎を解体し、着々と高層ビルへの建替えに向けて準備が進んでいます。

大手企業の中には、活用しきれていない優良不動産を多く抱えている企業があります。
企業は、所有する不動産を最大限活用し、収入を増やしていかなければなりません。
業績を上げるためだけでなく、眠らせているとファンドに狙われるなどの弊害もあるからです。
企業は、所有する不動産のポテンシャルを正確に把握し、いかに引き出すのか、真剣に問われることになります。

菊池 英司
不動産コンサルタント、FPとして主に個別相談、セミナー講師を中心に活動中。 住宅の購入サポート、住宅ローン相談を中心に、個人の所有する不動産、住宅に関するサービスを提供している。空家管理業務を2008年から開始し、早くから空家問題に取り組んでいる。