不動産投資で早期リタイアは可能なのか?

不動産投資のマッチングサイト「楽待」が実施したアンケートの結果、69%の不動産投資家が早期リタイアを実現、あるいは検討していると回答されたようです。

株式会社ファーストロジック プレスリリース
配偶者44%が連帯保証人になってもよい 不動産投資に興味を持つ255名にアンケート」より引用

「現在、早期リタイアを検討されていますか?」との質問に対して、
「すでに早期リタイアを実現した」は3%
「1年以内の早期リタイアを予定している」は3%
「数年以内に早期リタイアを検討している」は63%
「定年まで勤めつつ、不動産投資を行なう予定」は28%

不動産投資で早期リタイアを目指す方は、年々増えているようです。
弊社への相談依頼者の中にも、不動産投資で早期リタイアを目指す方が年々増加しております。

しかし、20年不動産の仕事に携わってきて、これだけは言えます。
収益物件の家賃収入のみで早期リタイアを実現した方はごく少数です。
リタイア後、家賃の下落、建物修繕費用の増大などによる経営悪化で苦しんでいる方が多いというのが現実なのです。

早期リタイアするには、CFが多く上がる物件を取得すること、CFを維持し続けることが必須条件です。
CFを維持するためには、建物の老朽化、陳腐化に対して、再投資を続けなくてはなりません。

収益の大半を再投資に回すことが必要になり、生活費に充てていたのでは資金が不足します。
よほど大きな規模で不動産投資をしていないと、生活費にお金を回す余裕なんて無いのです。
無理に早期リタイアなんてしようものなら、十年も待たずに破たんしてしまいます。

不動産投資で成功するためには、継続的に、高収益の収益物件を購入し続けなくてはなりません。
中途半端な規模で止まると失敗します。

収益性の低い物件、担保評価の低い物件を購入してしまうと次を購入する原資が得られずにそこで止まってしまいます。
できるだけ早い段階で法人化し、事業として不動産投資を継続していく、これが不動産投資の収益で早期リタイアするための近道です。

不動産投資で早期リタイアするのなら、人生をかけて起業する、そういう覚悟が必要であることを忘れてはなりません。

不動産投資で成功している、そう見える人には必ず本業があり、その収入で生活しておられます。
本業が好調であれば、それを元手に次々と不動産投資を継続でき、さらに収益が上がります。
そのうち、本業よりも不動産の収益の方が大きく、安定的になってくるのです。

最後に、不動産投資で早期リタイアするための最も良い方法、近道をお教えします。
収益物件をいくつか購入した段階で、不動産投資の本を書き、セミナー教材作ってを販売することです。
不動産投資以上に儲かる可能性があります。

不動産投資のみでの早期リタイアには難しい時代になっています。
情報起業した方がコストも少なくて済み、高収益です。
これが早期リタイアへの一番の近道であることはまちがいないでしょう。
だからこそ、不動産投資で成功したと称する人の本が絶えることなく出版され続け、本屋に専門コーナーが設けられて山積みされているのです。

菊池 英司
不動産コンサルタント、FPとして主に個別相談、セミナー講師を中心に活動中。 住宅の購入サポート、住宅ローン相談を中心に、個人の所有する不動産、住宅に関するサービスを提供している。空家管理業務を2009年から開始し、早くから空家問題に取り組んでいる。