最近、仕事場と自宅を引っ越しました。仕事場も自宅も築年の古い集合住宅、マンションです。
古い集合住宅でも、内装はリフォーム、外装は長期修繕できれいな状態であって特に不満はないのですが、一点、大きな不満があります。
それは、インターネットの通信環境です。
古い集合住宅では、インターネットの通信速度が遅くなりがちです。
古い集合住宅に引っ越す場合、通信環境のことは注意しておく必要があります。
以前住んでいた自宅も、事務所も、室内まで光ファイバーを直接引き込み、満足のできる通信速度を確保していました。
以前の自宅では200Mbps以上の速度があったのですが、引越し先の自宅では、現在のところ35Mbps程度までしかありません。
いずれもJCOMとの契約です。
引越し先の集合住宅では、光ファイバーを室内まで引き込むことができないため、同軸ケーブルを使った契約です。
古い集合住宅では、室内まで光ファイバーを引き込んでいる物件はかなり少ないようです。
インターネット回線はVDSL方式であることが一般的です。
VDSL方式とは、もともとあった電話のアナログ回線を使用します。
VDSL方式は、光ファイバーを直接引き込む場合より、かなり通信速度は遅いものとなります。
なぜ、古い集合住宅では室内まで光ファイバーを引き込めないのか?
理由は二つあります。
まず、技術的に困難であることが挙げられます。
光ファイバーは、直線的にしか導入できず、曲げることが難しいという特徴があります。
古い集合住宅では、各戸に光ファイバーを直線的に導入するスペースの確保ができていません。
もう一つはの理由は、所有者の同意が得られないからです。
賃貸住宅では、所有者、つまり大家さんに許可をもらい工事をしなければなりませんが、一賃借人が自由に光ファイバーを引き込むことは許可できません。
光ファイバー回線の所有者は通信業者のものであり、各社がそれぞれ複数の住居に光ファイバーを導入すると集合住宅のあらゆるところに複数の光ファイバーが引かれることになってしまいます。
通信業者も、集合住宅では、一棟ごとに契約することにしています。
通常は、一賃借人のために光ファイバーを導入するような契約はしません。
分譲の場合には、管理組合で導入の決議を取らなければならないでしょう。
古い集合住宅の住人のなかには、インターネット回線の工事について理解のある方が少ない場合もあり、簡単ではありません。
以前、仕事場にインターネット回線を引くときに、VDSL方式で契約していました。
通信業者には下りで100Mbps程度は出ると説明を受けました。
しかし、実際は、下りで20Mbps以下、上りでは1Mbpsを下回る時間帯もありました。
これではZOOMで会議もできません。
現在では5G回線を使ったものを契約してある程度通信環境は改善されました。
古い集合住宅を購入または賃貸する場合、通信環境のチェックは必ずしておきましょう。
最近の集合住宅では、各住戸に最初から光ファイバーを導入した仕様になっており、通信環境はかなり良いものとなっています。
リモートで仕事をすることが多い方などは、できるだけ築年の新しい集合住宅を選択することが無難です。